yotsuさんのお気楽ライフシフト

40半ばから、自由にマイペースに、楽しく生きることを探究しています。

林修氏講演「いつやるか? 今でしょ!」に学んだ話

先週末にマネックス証券のお知らせで見つけた、林修氏の特別講演セミナーに行ってきました。口座を持ってれば無料招待で、有名人のお話を生で聞けるなんてお得そうです。

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セミナー後半が投信関係者たちのパネルディスカッション「未来を見据えた資産形成」だったので、前半で登場した林先生は後半を踏まえて「未来を見据えた形成」というテーマをはじめに示されました。投資やお金のこととは直接関係しないながら、想定外に良い話が聞けたので、忘れないようにしたい、ポイントメモです。

 

ご自身はお金や人を動かす才はなく早めに諦め、自分が動くことで世渡りしてきたよ、って軽めの導入から、すぐに出てきました「人生100年時代」。用意されたホワイトボード(お約束!)に書かれたのは、

 ①学校(就学世代) / ②労働 / ③老後

の3ステージ、そしてその説明。③を支えるために①が大変、となると②がどうにかしなければならない!ということを終始説かれていまして。

②は前・後期に別れ、その境となるのが35〜40歳、遅くても45歳まで(入れてもらえた!)の生き方過ごし方がいかに大事になっていくか。私たち世代に熱く訴えるものだったのです。

会場の大半は③の世代に近いとお見受けしたので、そこはきっちり巧みな話術で、団塊世代と続く逃げ切り世代について、時代が彼らの「集団」としての働き方にマッチしていて豊かになった、と肯定から入りつつ、良い大学を出れば良い就職ができて、将来安泰、なんていうのはもう幻想にすぎない。高度成長からの僅か70年位の働き方でしかなかったのだから、これからは「個」としての生き方が問われるのだ、と。

どっかで聞いたことあるし、皆がうすうす感じていることを、塾講師の立場である林先生の口から聞けるのが小気味良く、分かりやすさがピカイチです。時事ネタ投入も忘れず笑いもとっていきます。

そんな中、これから大事にしなければいけない生き方、価値観についてのヒントとして挙げられたのが、尾原和啓氏。12回転職、結果いまバリ島を拠点に活動している方です。林先生は実際に尾原氏と会って、著書↓を読んだ上で、国や言語や企業という壁を軽々と超えていく生き方に、未来の働き方を見ていると。

どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから

どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから"の仕事と転職のルール

 

実は私も、尾原氏の著書「モチベーション革命」を読んで、転職活動や退職について背中を押されたところがあったので(この辺のところはまた改めて記したい)、新刊は未読ですが、彼の生き方考え方が林先生に刺さっていることに驚きつつも、一気に共感、ますます素直に聞けるようになったのです。テレビによく出ているというだけで、色眼鏡で見てはいけないですね。

モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書 (NewsPicks Book)
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林先生、2歳半の娘さんの子育て中だそうで、これからの社会を見据えた教育を心から考え実践していることも披露され、また優秀な生徒とそうでない生徒を日々見る中から実験分析していることなど、まさかの子育て論を聞けたのも収穫です。要は、親自身が日々社会の動きを先読みし、未来の働き方モデルを想定し、自分が方向性を示してあげるべし、ということかと思います。

うまく纏まりませんが、分かりやすかったヒントを以下メモ書き。

「なぜ、未来に悲観するのか」(100まで生きる時代に)

  1. 少子高齢化
  2. 格差の拡大
  3. 仕事がなくなる(AI)

あらゆる世界で「中間項の崩壊」が起きているってこと、改めて自覚しましょう。

「失敗の原因」

  1. 情報不足
  2. 思い込み
  3. 思い上がり(慢心)

それを防ぐために、子供時代に必要なこと、ご自身も実践していることは

  • 「伝記」を読む:偉人には成功だけでなく失敗の経験も必ずあり、そこから学び、逆転していく人生を疑似体験すること、を積み重ねることができる。
  • 親が未来を見る感覚を鋭敏にし、それを子どもに伝えていくこと:前述
  • 人の能力を細分化して、高い価値で売っていく:学校はもう時代遅れのシステムで、いい学校で平準化されてどうすんの?でうまくやっていくことを目指す時間もったいないよ!(↔出来ない事を諦める能力を磨き、それを知るための学校はあり)

先生の持論に加え、一部こちらの都合での解釈もあるかもしれませんし、本業の予備校や学校産業の今後の衰退、変容も見据えて、そう話される林先生ご自身は逃げ切れる算段でいらっしゃるそうです。でも、この現在の様々な活動こそ理念に一貫性があり、責任をしっかり果たされているのだな、と思いました。

さらに、ここに来ているゆとりある③世代は、①孫②子世代への手助けするんだよ、逃げるが勝ちじゃないよ!ってのも忘れずに、きれいに纏めておしまい。パチパチパチ…。

ちなみに講演中、林先生から「今でしょ!」なんてフレーズは出てきませんでした。主催側の都合でつけられたキャッチーな講演名なんだけど、でも、私なりには「今でしょ!」にストンと落ちる旬な講演で、たいへん有意義な90分だったのでした。

林修先生、ありがとうございました!企画のマネックスさんにも感謝です。